脳卒中の一つである、脳梗塞。
脳梗塞とは脳内の血管が詰まることで発症します。
日本では癌、心臓疾患に次いで死因率の第3位
となっている恐ろしい病です。
今回は脳梗塞の前兆をご紹介いたします。
1:脳梗塞の前兆とは?
脳梗塞には前兆があらわれることがあります。
下記のような症状が現れたら、
脳梗塞の前兆かもしれませんので病院で診てもらいましょう!
【脳梗塞の主な前兆】
(手足のみ、顔面のみという場合もある)
・ロレツがまわらない
・言葉が出ない
・相手の言っていることが理解できない
・力はあるのに、立てない・歩けない・フラフラする
・片方の目が見えなくなる
・物が二重に見える
・視野の半分が見えなくなる
これらの症状が現れても、数分で消失してしまう場合もありますが、
それは一過性脳虚血発作(TIA)と呼ばれるものであり、
約3割の方が脳梗塞を起こします。
つまり、この一過性脳虚血発作を見過ごすことをせずに、
早急に病院を受診することで大事に至らずに済みます。
2:脳梗塞のチェック方法、FASTテスト
一過性脳虚血発作と脳梗塞かどうかを見極めるために
自宅などでも行えるチェック方法があります。
FASTテスト方法と呼ばれるものです。
FACE:顔面麻痺を確認する。
「いー」と言いながら口角を上げます。
どちらかの口角が上がらなければ脳梗塞の疑いがあります。
A
ARM:腕の麻痺やしびれを確認する。
掌を上にして肩の位置まで上げ、目をつむります。
どちらかの腕が下がってくるようであれば疑いありです。
S
SPEECH:言語の異常を確認する。
推奨されている言葉は「太郎が花子にりんごをあげた」
というものですが、家族の名前を全員言ってもらうなどでもOKです。
言えなかったり、おかしなことを言っている場合は疑いありです。
T
TIME:脳梗塞は時間との勝負です。
どれも出来なかったり、1つでもおかしなことがあれば
早急に救急車を手配しましょう。
脳梗塞発症から4時間半までに医師に診てもらえれば、
血栓を溶かすことが出来る点滴を受け、
後遺症もほとんど残りません。
脳梗塞発症から8時間以内であれば、
血管内治療という足の動脈から脳の閉塞部分まで、
カテーテルを挿入し、脳内の血栓をカテーテルで
吸引する処置です。
切らずに行える治療なので、
患者さんの負担も少ないことがメリットです。
3:脳梗塞かもしれないと思ったら
以上のことを踏まえると、「あれ?おかしい」
と感じたら一刻も早く病院へ行くことが
求められているということが分かりますね。
救急車で搬送されても、診断するための検査などで
1時間程度を要することがあります。
症状に気付いてから3時間以内に救急車を
要請することが肝心です。
しかし
「何かおかしい気がするけれど、脳梗塞の前兆?
救急車を呼んでいいの?」
と迷われる方もいると思います。
そんな時は、救急相談センターに電話をかけ、
指示を仰いでみるのも必要です。
救急相談センター⇒#7119
(携帯電話、PHS、プッシュ回線)
若年層にも増えている脳梗塞。
おかしいと思ったら迅速に対応することで後遺症が
残らなかったり、最悪な事態を免れることが出来ますよ!
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