昨今の企業はコンプライアンスの取り組み
に注力していると言えます。
その理由はここ数年における
コンプライアンス違反事例が増加傾向に
あることが挙げられます。
2008年のリーマンショック以降、
コンプライアンス違反倒産企業が減少の
兆しを見せず、企業の信頼が揺らいで
いる状態ともいえます。
今回はコンプライアンス違反事例について
の具体的なお話をしようと思います。
2015年度のコンプライアンス違反事例
日本が法令国家であるうちは法令に
従うと言うのは当たり前の話です。
そのためのコンプライアンス=法令遵守
の存在です。
しかしこのコンプライアンス違反事例は
年々増えている状況にあります。
それも世間に名の通った大企業が重大な
違反を行い、ニュースを騒がしている
ことも少なくありません。
そこでどのくらいのコンプライアンス違反
事例があったのかを帝国データバンクの
調査結果をもとに調べてみました。
その結果コンプライアンス違反倒産した
企業の数を挙げていきましょう。
2015年度のコンプライアンス違反倒産
した件数は289件になります。
これは前年の216件と比べたら前年比
3割増しで過去最多を記録しています。
2014年よりさらに2015年度の
コンプライアンス違反倒産した企業の数
は増え続けているのが解ります。
コンプライアンス違反倒産企業の違反内容2015年度版
2014年度に比べてコンプライアンス違反
倒産した企業はさらに更新しましたが、
違反内容の内訳はどうなっているの
でしょうか?
その時代ごとに社会情勢が反映された
ものが目立ちますが、順位ごとに違反内容
を挙げていきましょう。
以下は帝国データバンク調べによるものです。
コンプライアンス違反倒産した
企業全289件の内訳になります。
2位 業法違反 75件 19.0%
3位 資金使途不正 67件 340%
4位 不正受給 18件 6.2%
5位 偽装 7件 2.4%
6位 談合 5件 1.7%
7位 脱税 4件 ▲20.0%
8位 贈収賄 2件 0.7%
9位 過剰営業 1件 0.3%
9位 不法投棄 1件 0.3%
11位 その他 10件 ▲3.5%
粉飾が前年比より下がってはいますが、
それでも80件を超すなど今回も1位
となっています。
さらに目を引くのが資金使途不正の
前年比340%でしょう。
ここ数年を賑わせていた偽装や不正受給
などを抑えてトップ3は圧倒的とも言える
件数です。
粉飾はは不正経理や循環取引、融通手形
などで決算数値をの改ざんなどニュース
でも騒がせた問題でした。
一気に3倍増になった資金使途不正問題は
不正な資金流出や詐欺行為を行っていた
企業が増加したことが原因です。
この過去最多の資金使途不正問題は
詐欺事件や不透明な資金流出などが
懸念されていた企業の倒産が相次ぎ
中小企業でも代表や役員による資金
使い込みのケースが多発したことが
爆発的に増えたことが起因しています。
今まで大なり小なりあったと思われる
資金の不正使用が、大きな詐欺事件
によって一気に明るみにされたことで
連鎖したと言えるでしょう。
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