源氏物語とは
源氏物語は、平安時代の女性、
紫式部が書いたとされる長編小説です。
主人公は光源氏という才色兼備な男性、
彼を取り巻く女性たちの人生の物語です。
その艶やかさたるや、まさに藤原道長が権勢を
振るった当時の宮中の様子が垣間見え、
夢のような美しさが目に浮かぶようです。
源氏物語との出会い
私が源氏物語を初めて読んだのは中学1年生のころ、
学校の図書室で見つけました。
古典文学作品の棚にあり、他にも和泉式部日記や大鏡、
片っ端から読みましたが、源氏物語は大好きで
何度も何度も借りました。
それは田辺聖子訳のもので、他の訳よりも
中学生の私には入りやすかったと思います。
高校に入って、瀬戸内寂聴訳を読みましたが、
田辺訳と違って、驚いた記憶があります。
源氏物語、桐壺帝、藤壺、六条御息所
主人公の光源氏はとても優雅で優しい魅力的な男性であり、
夢見がちな中学生の私はどっぷりとその世界に
浸ってしまったのですが、大人になって考えると
また違う見方が出てきました。
源氏物語の時代は、恋愛や結婚も早く、
今の思春期の頃にそんな男性と出逢えば、
ころっとまいってしまうのも仕方ないよなぁ
と三十路もゆうに超えた私は
せんべいを食べながら思ってしまいます。
そんな情熱は忘れて久しいので懐かしくもあります。
大人になって分かる、桐壺帝の思い、
藤壺が身を引いたわけ、六条御息所が光源氏に
抱いたコンプレックス。
思春期の頃はヒロインの紫の上や夕顔、
朧月夜の君の自由さに憧れたのですが、
今はまた違って思えるのも源氏物語のおもしろさです。
心はやりながら読める時に出会ってよかった、
そして今また田辺聖子訳が手元にあるのですが、
落ち着いて読める今、
やっぱり源氏物語に出会って良かったと思います。
魅力的な登場人物たち
私が一番好きなのは朧月夜の君でした。
その美しさ、自由さが私の憧れでした。
源氏と添えなかったことで彼女の魅力が
描かれています。
反対に正妻となれた葵の上も好きです。
本当の気持ちを言えないなんてありがちな話ですが、
大事なことです。
結局葵の上は源氏と分かり合えることは死ぬ直前まで
無かったという悲劇の主でもあります。
美人なのに。明石の上も好きですが、反対に源氏が
ずっと大事にし続けた紫の上はあまり好きではないです。
周りに聞くと意外と同意見が多くて驚きました。
ヒロインなのに女性に嫌われるなんて、
やはり人が羨む男性を手に入れた女性は
女性の反感を買うのでしょうか。
現代とも大して変わらない恋愛模様が面白いです。
中の登場人物になってみたいとずっと思っていた
思春期でした。
今でも思っています。
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