微妙なニュアンスが理解できない、
場の雰囲気が変わったことに気がつけないという人をよく
「あいつは空気が読めない」
と揶揄することがありますが、
アスペルガー症候群という発達障害を知っていますか?
【アスペルガー症候群という障害】
アスペルガー症候群とは、発達障害の一種で
「広汎性発達障害」とも呼ばれるものです。
知的障害を併発していないため、
社会で活躍している人が殆どです。
また、女性よりも男性に多く見られるもので、
精神的な病気ではありません。
脳に問題がある状態で、生まれ持った特徴です。
【アスペルガー症候群の特徴】
◆コミュニケーションの障害
・話の流れについていけない
・自分の意見を述べて、相手の意見を聞けない
・例え話を真に受けてしまう
・人の話を無視しているように見られてしまう
・相手に対し失礼な発言をする(悪意は全くない)
など、会話のキャッチボールがうまく出来ない特徴があります。
そのため、
「あいつ、会話の行間読めないよな」
なんて悪口を言われてしまうことも非常に多いのです。
◆想像するのが苦手
・気持ちの切り替えがうまく出来ない
・興味や関心のあることには強いこだわりを示すが、
それ以外には無関心
・生活習慣の乱れを拒む
(朝の支度の手順なども決まり通りに進まないと怒る)
・臨機応変な対応や暗黙の対応などを理解できない
・物事の優先順位をつけるのが苦手
など、想像力が弱く、応用が出来ない特徴があります。
一見「頑固な人」と思われがちですが、
予定外の自体が起きた時に激しい不安を抱いてしまうため、
規則や決まりを忠実に守ろうとしているだけなのです。
◆感覚過敏
・味覚(偏食になりやすい)
・視覚(本の特定のページやCMなどを嫌う)
・触覚(特定の洋服の生地や、抱きしめられるなどを嫌う)
などという、特定の感覚刺激を非常に嫌う傾向もあります。
特に音に対して敏感なケースが多く、
その音を聞くとパニックに陥る可能性もあります。
【周囲の人間が出来ること】
アスペルガー症候群の人は、生活、学習、就業などと
様々な場所で困難にぶつかります。
周囲の人がきちんと理解し、サポートをしてあげることで
日常生活をストレスなく過ごすことが出来ます。
例えば、
(話し言葉より文字の方が認識しやすいため)
・リストなどを作成して、手順を覚えてもらう
・曖昧な表現を避ける
・騒がしい所へは誘わない
などというちょっとした気遣いで、
アスペルガー症候群の方も周囲の方も双方ストレスを
感じずに済む場合があります。
アスペルガー症候群の方は、学生時代は優秀な成績を
保っていたりと「頭が良い」特性もあります。
偏見の目で見ずに、「こういうことは苦手そうだな」と
さっとサポートしてあげられる人が近くにいることは
とても支えになりますので、
身近にアスペルガー症候群の方がいたら是非、
暖かくサポートしてあげてくださいね。
勿論、「社会的弱者」ではありませんので、
あくまで対等な関係を築けるようにしていくことが
好ましいことです!
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